お盆の知識(2)迎え盆

2014年7月8日|[お盆の知識1〜5, 新着ニュース]

精霊棚・提灯などの準備をし、
迎え火をたいて先祖の霊を迎える

 

|お盆の準備|10

まずはじめに、ご家庭の仏壇・仏具を清め、お盆の入りまでに精霊棚を設けます。
精霊棚は、『盆棚』『霊棚』『魂祭棚』などとも呼ばれ、仏壇とは別にお盆の間、先祖の霊をお迎えするために準備するものです。
迎え盆には、墓参りに行き、墓を掃除して、迎えだんごや果物、花などをお供えします。
迎え火をたいて提灯を灯すという習わしは、年に一度先祖の霊11を迎えるにあたって、霊が帰ってくる時に道に迷わないようにとの思いが込められたものです。
昔は墓で灯した火を提灯に移して、家まで持ち帰ったりしましたが、現在は、家の門口などで、素焼きのほうろくや陶器の皿などの上に折ったオガラ(麻幹)を井げたに積み、火をつけて燃やし合掌して迎え火とすることが多くなりました。

 

|提灯と棚経|7

お盆には先祖の霊が帰ってくる我が家を知らせる目印として提灯を灯します。一般には家紋入りの『提灯』(地域によっては戒名入り)が用いられ、お盆期間中、精霊棚の左右に飾ります。『提灯』の代わりに『行灯』を用いることもあります。
お盆の期間中は、朝昼晩の日に三度、仏壇あるいは精霊棚に食事をお供えします。これを『霊供膳』といいます。
本来は精進料理ですが、地方や家庭によっては、献立が細かく決まっている場合もあります。6
また、お盆では僧侶を招いてお経をあげてもらうのが習わしです。霊前棚の前で読経することから、これを『棚経』といいます。
『棚経』は普通、数分から10分程度の短いものです。読経の間は、できるだけ家族全員が揃って僧侶の後ろに座るようにしてください。精霊棚をお飾りしないご家庭では、仏壇をきれいにしてお供え物やお飾りをして僧侶をお迎えしましょう。
※地方によっては、新盆の家だけお盆前に棚経を行うところもあります。

 

|新盆の供養|

新盆の家では、通常のお盆より丁重に供養するため、特別な法要を催すのが普通です。
一般には僧侶を自宅に招いて棚経をあげてもらい、親族や友人などにも精進料理でおもてなしをします。霊供膳には故人の好物を供えます。
ただし、僧侶がおもてなしを辞退したら無理にすすめず、『御布施』と『御車代』に添えて『御膳料』を包みます。また、僧侶を自宅に招かない場合は、家族で墓参りに行き、『御布施』を届けて供養を頼むこともあります。
家では仏壇に灯明を絶やさないように気を配りましょう。

 

●次回へつづく→お盆の知識(3)送り盆

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